「香り」と「化学物質過敏症」のお話し
今回は法律の話しではなく、「香り」のお話しです。
最近「香り」について考えるきっかけがあり、調べたところ、多くの人にお知らせしたいと思う話しが出てきました。
普通の生活をしていて、ある日突然悩ましい症状が出る人が増え続けているのをご存知でしょうか?多くの人が悩まされているのに、なぜかマスメディアでは取り上げられていないこのお話し。
多くの人が今後も普通の生活を送れるように、日常生活に潜むリスクをお知らせできたらと、ブログで取り上げる事にしました。
いつの頃からか、「良い香りの柔軟剤」が沢山店頭に並ぶようになりました。テレビでも、香りを全面に押し出した柔軟剤、洗濯洗剤のCMを日々目にします。
昔から香りが売りの商品はありましたが、爆発的に増えだしたのは2008年からだそうです。
ある時期から周囲の人が急に香水をつけだしたかのように、柔軟剤の香りが漂いだして、流行っているんだなぁと思ったものです。私自身は香るなぁと思うぐらいで、それが悩みになるような事はありませでした。
しかし現在、香り付き柔軟剤ブームから10年以上が経ち、香りを生み出している「化学物質」が原因で体調を崩される方が多数出てきていると言われています。その問題とは「化学物質過敏症」です。
商品を買うと成分が裏面などに書かれています。使われているものは細かく書かれていますが、「香料」は「香料」としか書かれておらず、実際には何を使っているのかは分かりません。悪い言い方をすればブラックボックスです。その「香料」に化学物質が入っていて、「化学物質過敏症」を発症する人が多いとみられています。
化学物質過敏症の方は、ある調査によると全国で推定700万人いると言われています。日本人の18人に1人に症状が出ているという事になります。この問題がテレビなどで取り上げられているのを私は見たことがないのですが、推定患者数を知ると取り上げられてしかるべき問題だと思います。
そして、そんなに悩まされている人が多いのに何故テレビで取り上げられたりしていないのだろうと不思議に思うのです。その昔、シックハウス症候群はあれほど話題にされていたのにと。
これはあくまでも私の勝手な推測ですが、香りが売りの柔軟剤、匂いと強力除菌をうたったジェルボール型の洗剤のCMを、テレビで見ない日はありません。つまり、製造会社はテレビ局にとって大切なスポンサーです。そんな彼らの商品を問題視する放送は出来ないから取り上げられないのではないでしょうか。
という訳で、世間一般には余り知られていないと思われる「化学物質過敏症」ですが、厚生労働省も、各地方自治体もそれぞれのホームページで「化学物質過敏症」を取り上げています。キーワード検索をすると、ずらっと自治体のHPが並びます。この事から分かるように、この症状に悩む人は数多く存在しており、行政も問題を把握しているのです。
花粉症の人が、ある日突然花粉症になるように、化学物質過敏症もある日突然発症する。その人の許容量を超えた時、症状が出るのがアレルギーです。
私自身、大人になってからある日突然花粉症が始まりました。花粉症は季節ものですし、対処法もありますが、化学物質は生活雑貨のあらゆるものに入っていて、365日逃れる事は出来ません。
実際に発症されている方は、自分自身は気を付けていても、会った人が使っている柔軟剤等で症状が出てしまうそうです。
症状がひどくなると、人と会えない、外出できない、農薬に反応して食事がとれなくなり異常に痩せてしまうという人もいます。日常生活を送る事が困難になります。化学物質が原因で、仕事も、買い物もできなくなるのです。
化学物質は色々な物に入っていますが、問題視されているものの一つは、日用品として一般的に使われている香りの柔軟剤、ジェルボール等です。それらを洗濯に使用する事で、化学物質が衣服に入り込み、衣類を着用する事により、微量ながら日々体内に入り込み、ある日許容量を超えて発症する。他人事ではないですよね?
私はオーガニック、無添加、無香料にこだわろうとは思っていませんが、今の生活を続けて行きたいので「化学物質過敏症」の発症は避けたいと強く思います。私たちの日常は化学物質であふれています。そこは変えられない以上、自分の許容量を超えないように、自分に出来る事を考えなければと思っています。
このような症状を持って苦しんでいる人が多く存在していると知った今、人と会う仕事をしている私は、自分の為だけでなく会う人の為にも日常使う商品をちゃんと選ぼうと思います。
まずは、洗濯洗剤、シャンプーなどの日用品の見直しから始めようと思っています。